“世界初”の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」が生まれるまで(9)

「洗濯物を畳む手間から開放されたい……!」その願いを叶えてくれる世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」。
構想から10年以上。“ゼロ”から手探りで進めてきた開発の全容をお届けします。
9回目の今回は、資金調達に加え持ち上がった人材不足のエピソードです。

「仕事内容は教えられません。世界が驚愕する家電を作っています」

資金調達に加え、ここにきて新たな課題として持ち上がったのは人材不足でした。当時、人工知能による画像処理を担当していた主要メンバーが、プロジェクトを去ることになってしまったためです。

その頃は、まだその人しかできない仕事があり、それらをカバーするのが非常に難しかったため、なんとか既存のメンバーで兼任し合い、中断させないように研究を進めていきましたが、改良がスムーズに進まないまま時間が流れてしまったのです。

ようやく資金の目処がついて採用活動をはじめたものの、当時のセブンドリーマーズが発売していたのは、一般医療機器の「ナステント」とカーボンゴルフシャフトの「セブンドリーマーズ・シャフト」のみ。そもそも、なぜこんなに多くの技術者を募集しているのか、外から見るとわかりづらい印象しかなかったのです。
それでも面接にきてくれた人もいて、「どういうお仕事をさせてもらえるんですか?」と聞かれるのですが、ランドロイドの開発は極秘プロジェクトだったので、「言えません」と、回答するしかありませんでした。

「世界が驚愕する家電を作っています」
それでも、その言葉に引き寄せられるように、技術者が少しずつ集まってきました。立ち上げ当初はわずか4、5名だったXプロジェクトも、いつしか12名にまで増えていました。
メンバーが増えたことにより、折りたたみの技術改良をメインに行ってきた研究に変化が訪れます。 今までの試作機は全て市販の部品で作っていましたが、商品化するとなると量産する必要があります。家庭用として販売するためには、数百万円から大幅に費用を押さえなければいけませんでした。加入した新メンバーの助言により、コストの削減を意識した開発へと舵を切ることができました。

資金調達と人材採用。このふたつの大きな課題をどうにかクリアしたメンバーたちは、次なる目標を設定する事にしました。それはIT技術を披露する国際展示会である「CEATEC JAPAN」への出展。2014年に展示会を見学し、翌年の秋に、ここでランドロイドを披露しようと決意したのです。
そして2015年の春、Xプロジェクトは相模原の工場から都内の研究所へと拠点を移します。ここから、ランドロイド初の一般公開となるCEATEC JAPAN2015に向けた準備が本格的にスタートしました。