“世界初”の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」が生まれるまで(7)

「洗濯物を畳む手間から解放されたい…!」その願いを叶えてくれる、世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」。

構想から10年以上。“ゼロ”から手探りで進めてきた開発の全容をお届けします。
7回目の今回は、資金難の中行われた投資家向けプレゼンテーションのエピソードです。

開発の命運を握る、投資家へのプレゼンテーション

2014年のゴールデンウィーク明けに、「ランドロイド」の最新の試作機プロトタイプAを見せる約束が決定しました。

しかし必死に改良を続けたにもかかわらず、試作機の成功確率は向上しませんでした。プレゼンの1ヶ月前になっても、アームが衣類をポロッと落とす始末でした。
ひとつの大きな問題を解決すれば、すべてが改良されるわけではありません。たとえば、ねじや機械部品のように形の変わらないもの(固形物)は、一度動作を記憶させれば次の動きに進みます。でもランドロイドが扱うのはやわらかい衣類(柔軟物)です。そのため、スムーズな動作を記憶させることが非常に難しいのです。

ひたすら検証と改良を続けましたがそれでも成功確率は50%程度が限界。納期のタイムリミットは、すぐそこまで迫っていました。
そして、ついに迎えたプレゼン当日。相模原の研究所まで訪れた投資家に、改良されたプロトタイプAが披露されました。はじめて、ランドロイドが社外の人の目に触れた瞬間です。

ものものしい雰囲気の中、「全自動折りたたみ」の実演がはじまりました。固唾を飲んで、全身全霊をかけて改良してきた試作機を見つめます。
ロボットアームが衣類をつかみ、落とすことなく畳んでいきました。しかし1着を畳み終えるまでに要した時間はなんと40分。時間はまだかかると伝えていましたが、実際にそれだけ長い時間を待たせるのですから、冷や汗ものです。

永遠にも思えた40分の実演を終えた瞬間、投資家の方々が「これはすごい!」と、とても良い反応を示してくれました。

これが、人類以外のものが、初めて衣類を全自動で畳んだ歴史的瞬間だったのです。

それを見て、ようやく皆ホッと胸をなでおろしました。

この実演を成功に導いた要因は、学習を重ねた人工知能がその威力を発揮したことでした。チームがギリギリまで地道に検証を繰り返し、問題となる部分を一つひとつ潰してきたことで、解決の糸口を引き寄せたのです。当初はたった10%だった成功確率が、プレゼンの直前には一気に90%近くまで上昇していました。

ランドロイドの実演を見た投資家は、さらなる課題を提示します。それは「もっと短い時間で」「もっと小さいサイズで」というもの。まだまだ、一般家庭で使われるには及ばないという判断でした。
「世界初の全自動衣類折りたたみ機」を構想してから、すでに9年の月日が流れていました。まだ、クリアすべき課題はたくさんありますがランドロイドが一般家庭に並ぶ日を夢見て、チームはさらなる前進を誓いました。

※8月9日から後編を公開中です。
https://www.pr-table.com/sevendreamers/stories/691