“世界初”の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」が生まれるまで(6)

「洗濯物を畳む手間から解放されたい…!」その願いを叶えてくれる、世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」。

構想から10年以上。“ゼロ”から手探りで進めてきた開発の全容をお届けします。
6回目の今回はようやく開発が再開するものの、資金不足というさらなる難題に立ち向かいます。

開発再開で完成に一歩近づくも、まさかの資金不足に

ようやくチームがBtoB事業のサポートから離れることができたのは、2013年のことでした。
2年の間に温めてきた改良のアイディアや、新たなメンバーの加入を得て、ランドロイドの技術は短期間で飛躍的に向上することになります。

今までの試作機は、ロボットアームの一連の動作がスムーズにできないのが課題でした。しかし、新たに加わったメンバーの技術により、大きく一歩前進。ぎこちなかった動きが、短期間で徐々に改善されはじめたのです。

ところが研究開発期間が長期化していたため、資金がそろそろ底をつきかけるという事態に。代表の阪根は2014年のはじめから、投資家の援助を受けるため投資家と資金調達に向けた交渉をはじめます。

阪根は当時をこう振り返ります。

「その頃、当社の新商品である一般医療機器の『ナステント』や、カーボンゴルフシャフトの『セブンドリーマーズシャフト』が販売を開始するタイミングでした。このふたつの商品については、売り上げは見込めるだろう。でも正直なところ、ランドロイドは……という評価がほとんどでした。本当にこの夢のような技術が実現するのか、半信半疑だったのだと思います」

まだ世界のどこにもない商品に対して、投資をしてもらう。それは想像以上に難しいことです。完成までのんびり待つなどという流暢なことは、先方にはできません。「もういい加減、試作機を見せてください」と投資家から催促を受け、2014年のゴールデンウィーク明けに、「ランドロイド」の最新の試作機プロトタイプAを見せる約束を交わします。

デッドラインが決まったからには、そこで絶対に良いものを見せなければいけない。でもその時点で完成していた試作機は、まだ公に披露できるようなものではありませんでした。プロトタイプAは『つかむ』『広げる』『折り畳む』という一つひとつの独立した動作はできましたが、一連の動きを最後までできる確率がわずか10%程度だったのです。

衣類はつかめるけど、その後に繋げられない。畳むことはできても、そこに至るまでの動作がうまくいかない。ゴールデンウィークまで、残り数ヶ月。ランドロイドは大きな正念場を迎えていました。